社長の想い

ハイクオリティを徹底追求し、顧客の信頼に応える技術者集団。

松正工機株式会社 
代表取締役 松木 一博 氏

顧客ニーズに真摯に向き合う

水には使用目的によって必要とされる「純度」があるのをご存じだろうか。
例えば、生活で使用する水道水には50Mプール1杯分の水量あたりドラム缶数本分の不純物が含まれている。「純水」と呼ばれる精製水で角砂糖約1個分。極限まで純度を高めた「超純水」になると、不純物は50Mプール1100杯分の水量あたり角砂糖約1個分にまでなる。こうした純度の高い水は「純水装置」によってつくられ、安全性が求められる医薬や食品の分野、精密洗浄を要する半導体製造などの電子産業分野で今や欠かせない存在になっている。

松正工機株式会社は、1968年に創業。水島地区で溶接や配管の技術を生かして、石油・化学プラントや産業ガス設備の工事を主に手掛けていたが、サニタリー配管と呼ばれる純水装置に使用する衛生度を特に重視した配管の製作を契機に、業績を大きく伸ばしている。設計から溶接、配管の施工管理、品質管理、試運転まで、ワンストップサービスを提供できるのが強み。取引先には各分野の大手メーカーがズラリと並び、同社に対する信頼は絶大だ。

「品質・コスト・納期など、お客様の要望は年々高まっています。なかでも安定した品質を保つことが生命線。品質へのこだわりこそ、お客様から信頼をいただき、成長に結びついている源泉です」と、松木社長は言う。

3兄弟の個性と英知で会社を動かす

同社の経営陣は、長男の一博社長、次男の誠専務、三男の章常務の3兄弟。
「もともと3人ともサラリーマン。全く違う道を歩んでいました。私が家業を継いで最初に入社したのですが、10年ほど経った頃、水島地区という狭いエリアだけでプラント工事に専念していることに将来の不安を感じていました。折しも三男が大阪から帰郷。会社をステップアップするために一緒にやることになりました。三男は、大阪で産業ガス関連の仕事に携わり、多くの協力業者とのネットワークがあり、サニタリー配管という新しい分野を開拓する切り込み隊長になってくれたのです。その後、ベトナムへ進出。世界に駆け巡る情報を掌握し、活用するための拠点として神奈川営業所を開設。海外取引に長けた次男に声をかけて現在の陣容が整いました」と、松木社長。

現在、3人が水島本社、大阪・神奈川営業所の各拠点で役割を分担。自ら現場に立つことでお客様との信頼関係を確固たるものにしている。三者三様の裁量と才覚がビジネスの新しい起点になり、可能性の扉を開いた。

社運を賭けて、いざベトナムへ

同社にとっての最大のピンチは2013年。ベトナムに進出した時だと言う。「取引先の産業ガスメーカーがベトナムに工場を新設することで、“一緒についてこないか”というオファーをいただきました。チャンスをみすみす逃す手はないと思い、ベトナムの進出を試みましたが、難題のオンパレードでしたね」。

「最も苦労したのは、組織体制のバランスが崩れてしまったこと。常務を筆頭に主力メンバーを直接現地に送り込んでいたために、日本での業績がぐっと落ち込みました。不慣れな社員たちが現場をいくつも掛け持ちしながら何とかして乗り切る。そんな綱渡りの連続でした。でも、若いスタッフが成長するいい機会になったり、ベトナムを起点として全く新しい仕事が生まれたり…、想像以上に得るものが大きかったですね。そして、誘いのあった取引先の工場の立ち上げが上手くいき、弊社の功労を表彰され、喜んでいただけた時は、本当に嬉しかったですね」。

いくつになっても挑戦心を忘れない

休日には、ゴルフで汗をよく流している松木社長。若い頃は、兄弟でマリンスポーツを楽しんだアウトドア派。

「2014年から山登りを始めました。世界遺産になった影響もありますが、日本人なので、最高峰の富士山にいつか登ってみたいと思っていました。選んだ登山ルートは、富士宮ルート。登頂までの距離は一番短いのですが、もっとも険しいコースを選んでいました。ベトナムへの進出もそうですが、まずはやってみる、それが私の信条です。これからも趣味や仕事にかかわらず、今までにやったことが無いことを恐れずにチャレンジしたいですね」。
挑戦し続ける姿が仕事や人生を面白くしている。

「お客様から“弊社に頼んで良かった”社員から“この会社に勤めて良かった”と、“ありがとう”が集まる会社にしていきたいですね」。

これからも新しい商品や技術をさまざまな分野や世界中に送り出し、「Made by MATSUSHO」として、可能性の翼を広げ、未来に力強く羽ばたいているのに違いない。