社長の想い

働く空間に笑顔を!新しいワークスタイルを創造する100年企業。

株式会社 石井事務機センター 
代表取締役 石井 聖博 氏

文具店から始まり、創業100余年

ドアの向こうに広がるのは、いかにも機能的で美しく、心地よい明るさに満ちたオフィス。
ほのかにアロマのたかれた室内に入ると、スタッフたちが一斉に、こぼれるような笑みを向けてくれる。

ここ、石井事務機センターは、事務用品・OA機器・オフィス家具の販売を主とする企業である。その歴史は古く、明治44年、筆や墨を売る文具店として創業。
戦争で一度はすべてを失ったが再興し、高度経済成長とともに右肩上がりで業績を伸ばした。

しかしバブル崩壊以降の市場の変化は事務機器業界にも影響をもたらし、企業の経費削減、ネット販売の台頭などにより、既存事業のニーズが低下。リーマンショックが追い打ちを掛け、2009年頃には会社は危機的状態に陥ったという。

そんな中で世代交代し、会社のかじを取ることとなった石井聖博社長。
今いるお客さまとの信頼関係を改めて大切な財産と捉え、事務機器販売にとどまらず、さらに顧客企業に貢献できる自社の役割を考えた。
2013年には企業向けIT支援サービス「パソコンパトロール」をスタート。確かな手ごたえを得て、業績もV字回復を見せた。

そして今。
100年の歴史をもつ企業に、いよいよ大きなイノベーションが起きようとしている。

働く人を笑顔にする仕組みづくり

「ワクスマ」…ワークスマイルラボ、と名付けられた新事業。
コンセプトは「『働く』に笑顔を!」。

「私たちが売るのは商品ではなく、『笑顔あふれるワークスタイル』。社員みんなが笑顔で働き続けられるオフィス環境を創造し、お客さまに提案するのが『ワクスマ』です」と、石井社長は言う。分厚い商品カタログはいらない。価格競争にも乗らない。事務機器販売の枠を大きく超えた、まったく新しい事業領域である。

この「ワクスマ」では、まずお客さまを自社オフィスに招くことが営業活動となる。
「百聞は一見に如かず」。自社オフィスこそが、そのコンセプトを具現化したものだからだ。

すみずみまで整然とした居心地のよいオフィスは、まさに誰をも一瞬で笑顔にさせる力をもつ。デスクは自席を固定しないフリーアドレス制で、自由にデスク高が変えられる。また、共有の書類や事務用品はすべて置き場所をラベルで表示してある。

「デスクを高くすれば、朝の会議などは立ったままでき、時間短縮が図れます。書類の置き場所を決めていれば、誰も何も言わなくても使用後は必ず定位置に戻す習慣がつきますよね。ラベルやデスクといったツールの販売ももちろんですが、私たちが『ワクスマ』で提供したいのは、むしろこういった工夫や仕組みの部分なんです」。

営業ツールは、みずからの働く姿

「笑顔あふれるワークスタイル」に必要な要素は、ハード面だけではない。
例えば子育てをしながらでも自分らしく働き続けられるよう、パソコンとウェブカメラなどを組み合わせ、オフィスと変わらない環境で在宅ワークができる仕組みを作った。
自社の制度として取り入れると同時に、「ワクスマ」の1商品として顧客に提案し、好評を得ている。

「在宅という働き方の選択肢が増えるというのは、働く人にも、企業にも大きなメリットがあります。この仕組みだって、必要なツールのひとつひとつは特別なものではないけれど、それらを組み合わせることで、私たちは新しい『働き方』を提案することができるんです」。

社長の案内を受けながらオフィスを見学していると、仕事中のスタッフたちも口々に「このロッカー、すごく使い勝手がいいんですよ」「本当に居心地がよくて、毎日出勤するのが楽しいです」などと感想を添えてくれる。

「営業マンが必死に売り込まなくても、私たちの働く姿そのものが営業になっているわけです」と、石井社長。日々その場で働く社員たちのナマの声は、どんなセールストークよりも雄弁に、説得力をもって心に響いてくる。

中小企業に新しい働き方を創造・提案

「ワクスマ」の主なターゲットは中小企業だという。
「なぜなら、うち自身が中小企業だから。会社の規模が同じくらいなら、抱える経営課題も似ていますから、提案する方もされる方もイメージが湧きやすいと思います」と、その理由を語る。

もともと「ワクスマ」を発想したのも、同社自身が経営に悩み、人材育成に悩んできたから。社員みんなが笑顔で働き続けられる環境は、いかにすれば実現できるか――石井社長は考えた末、「仕事へのやりがいと誇り」「プライベートの充実」「会社の永続発展の追求」の3点バランスが大切だとの思いに至った。

「これを自分たちで実践して、自分たちがいいと思った方法を、お客さまにも広めていこう。そういう流れで、『ワクスマ』が生まれたんです」。

石井社長自身、全力で仕事に打ち込むことはもちろん、休日は社員たちと遊びに行くなど、コミュニケーションを積極的にとりながら、オフタイムも思い切り楽しむ。
「経営者としての僕は、社員がイキイキと成長すること、お客さまに『いい会社ですね』と言っていただけること、これ以上の喜びはありません」。そう語る言葉に充実感をにじませ、にっこりと笑顔を見せた。

株式会社 石井事務機センター