社長の想い

自分の魂が笑い、身体の底から勇気と元気が湧き起こってくる。

ぐりんらいふ株式会社 
代表取締役 向井 岳信 氏

とにかく、めざす精神が美しい

あえて、何の会社かをご説明する前に、次の言葉を引用してみたい。これは、この企業の「経営計画書」の冒頭の言葉である。

〇休日に家族や友達と楽しんだ、一人で充実した時間を過ごした、その楽しい、思いやりに満ちた気分のままで月曜日から仕事にのぞめないものでしょうか?
〇“仕事”という名前のもとに何かがわざと見過ごされ、自分やお客様に対して、何か不誠実な思いを感じていないでしょうか?
〇日々の“仕事”を通じてお客様に心から喜ばれ、自分の魂が笑い、身体の底から勇気と元気が湧き起こってくる、そんな仕事のやり方や会社が出来ないものでしょうか?

すばらしい問いを持つこの会社は、岡山市に本社を構える「ぐりんらいふ株式会社」である。同社はハウス・オフィスクリーニングを主力とする。ダスキンから独立した創業者、向井孝夫氏から、息子にあたる岳信氏が平成24年に代表を受け継いだ。

「ビルメンテナンスという業態でもありませんし、ディベロッパーや不動産会社などの下請けをする業態とも違います。あくまでも個人宅やオフィスとの直接契約を基本とする出張おそうじです」と説明する。

人の姿勢を誉められる会社

もはや声高に言うことではないが、と前置きをしながらも「低公害性の洗剤や汚水の回収など自然環境への気配りは義務だと思っています」と向井社長は言う。スタッフは毎日ペアを組み(現場によっては、もっと大人数で行く)、現場に向かう。

「現場は、自分の持ち場です。状況を見て、自分で考えて、適切な方法を判断し、自分で実行する。それによって達成感が得られる仕事だと思います」とやりがいを分析する。

しかし、と続けて「キレイにするのが仕事ですから、そこはできて当たり前。では、競合他社に比べていっそう磨こうとしている価値な何かと言うと『人』です」。事実、お客さまからは、スタッフの対応やサービス、人柄についてお誉めの言葉をいただくことが多いそうだ。

ウソ偽りのない仕事ができる喜び

とくに徹底していることは、あいさつやユニフォームといった基本的なこと。「凡事徹底です。当たり前のことかと思われますが、当社のユニフォームは白で、少しでも気持ちに隙があると、薄汚れたものを着ていてハッとすることがあります」と苦笑いをする。

社長の仕事に対する姿勢は「三方よし」。売り手よし、買い手よし、世間よし。これでこそ、納得のいく仕事になるとかみ締めるように言う。

「ウソをつかないこと。誠実にすること。見積でも、お客さまの目の届かない現場でも、仕事をしていて後ろめたい気持ちがないというのは、非常に気持ちいいものです」と屈託のない笑顔を向ける。

幸せに近づける仕事

それは、人として非常に大切なこと。しつけとか規範意識に近いことで、向井社長は「人として幸せになれるステップ」と見る。「仕事を通して、このような大切なことを押さえることができるのは、仕事を通して幸せになれるステップを踏んでいるのと同じこと。突き詰めれば突き詰めるほど、幸せになりますよ」。

仕事そのものは、未経験者でも先輩とともにやっていると覚えるのに苦労するものではない。「体を動かすのが好きということと、接客が好きということであれば十分に務まると思います」。しかし、同社がひと味違うのは「仕事が人を変える」という信念を持っていることである。そういう人としてのあるべき姿を追求するなかに、企業の将来性が育まれていくのだろう。

「30年後も続く企業としてありたい」と向井社長は願う。「事業内容は市場ニーズに応じて変わったとしても、人として大切なことを徹底しておけば、必ず必要とされる企業になれると思います」。地に足のついた堅実な考え方に触れたとき、社長の姿が冒頭の引用した言葉と重なった。

ぐりんらいふ株式会社