社長の想い

仕事ふしぎ発見!様々な産業を影で支えるプロ集団。

和研ハーディ株式会社 
代表取締役 三宅 崇之 氏

物流なき産業なし。物流で産業や社会に貢献

「物流」と聞けば、多くの人は梱包や輸送など「モノを運ぶ仕事」をイメージするだろう。だが、和研ハーディ株式会社の手掛ける「物流」のスケールは幅広く、かつ繊細な感性と発想力を必要とする。ひと言でいえば、さまざまな業界・業種に応じた保管設備の設計・販売・施工だが、同社の仕事は奥が深いのだ。

例えば、倉庫内の照明および空調を含めたコストダウン、人の働きやすさまで追求した作業環境の提案も同社の仕事になる。限られた広さや条件の中で、生産ラインや収納・搬出を一貫した物流システムとして構築し、総合的に設計・提案する。これを同社は「空間システムの創造」と呼ぶ。空間効率と作業効率の両面の課題に、独自のソリューションを提案しているのだ。

取引業界は、運輸、倉庫、3PL、スーパー、食品工場、プラント・機械・精密機器メーカー、自動車製造工場、図書館(書架)、官公庁のほか、博物館など多岐にわたる。扱うモノによって倉庫の大きさや棚の大きさ、荷重(耐性)計算、耐震強度計算などが必要になる専門性の高い特殊な仕事だ。

ライバル大手に勝つ!独自の提案力と実現力

和研ハーディ株式会社は1971年に岡山市で創業。創業時は木製棚が主流の世の中だったが、時代のニーズをいち早く察知して、中国地方にてスチール棚を取り扱い始めた。現在は、大阪の三進金属工業製品の中四国ブロック販売元となった。(中四国地区で1社のみ)

多種多様な業種の空間効率と作業効率を改善、お手伝いして、岡山本社を含め中四国に4営業所を構える。近年、関東からの引き合いも多く、取引先には大手企業も名を連ねる。とはいえ同社は決して大手企業ではない。しかし「小さくても必要とされる会社。大手に負けない仕事をする」と言い切る。

根強いファンを持つ理由の一つが「スピードと正確性」だ。大企業では決済に時間を要するが、小規模だからこそスピーディーな提案・納品に対応できる。さらに、自社工場を併設しているため、発注元の条件に合わせた規格外品の製作や溶接加工、カラーリングが可能だ。このようなきめ細かい対応によりコスト競争から外れた付加価値の高い事業を展開している。

人を大切にする。才能や持ち味を生かす経営

二代目社長の三宅崇之さんは、元は国内大手産業車輌のディーラーで営業担当を務めていた。当初は家業を継ぐことは考えていなかったが、「一生一度きりの人生だから」という好奇心と家業を発展させていきたいという気持ちに駆られ1999年、同社に営業マンとして入社した。

その頃の三宅さんは「仕事のできない社員は切り捨てればいい」という考えだった。しかし「持続的に成長して発展する企業」を目指す先代社長(父親)の従業員に対する強い責任感に心を打たれた。「人を大切にする」。そう決めた息子を信頼し、先代は64歳で退職。2007年、34歳で三宅さんは社長に就任した。ところが翌年、リーマンショックの影響を受け、もうひとつの事業の柱であった産業機械課の閉鎖を経験。社員の減給もやむを得なかったが、おかげで業績は回復できた。

モットーは「人を適材適所に配置することは経営者の務め。合わない仕事を無理にさせない」。現在の部署でがんばって欲しいと願う一方で、若手社員を飲みに誘って悩みを聴き出すなどの気配りを欠かさない。

野菜工場など新事業でも躍進中

今後、少子高齢化により物流業界の人手不足が深刻化すると予測され、物流のさらなる効率化と革新、コストダウンが求められるだろう。物流は「企業経営を支える柱の一つ」という認知は高まっており、同社の活躍の幅はさらに広がりそうだ。

加えて同社には近年、官公庁を中心に、保管機器の耐震診断や耐震・転倒防止工事、備蓄用品の保管設備など、地震や災害対策に関する要求が寄せられている。

さらに、同社は他社に先駆け、植物(野菜)工場で使う水耕栽培用ラックの取り扱いを始めた。農業の担い手不足や食の安全・安心志向の高まりを背景に、植物工場事業に参入する企業が増えており、そういった企業をサポートするために、太陽光発電など自然エネルギーの活用も含めた「生産から販売までをパッケージとした提案」も進めている。

物流なき産業なし。独自のソリューションを提案し続ける同社。今後もさまざまな業界・業種で活躍の場を広げ、更なる発展を遂げそうだ。