社長の想い

デジタル化の時代だからこそ、人が主役のシステム創りを追求する。

有限会社 アクシス 
代表取締役 平田 真一 氏

慢性化する残業から良い仕事は生まれない

サービス残業、長時間労働、ブラック企業といった「働き方」に関する新語が続々と誕生し、ニュースを賑わしている日本。人手不足で労働時間を短縮しづらい現実は、中小企業が今まさに直面している問題ではある。しかし、まだ従業員数も少なく、今後さらに業績アップを目指している企業では、働き方を見直し、自分たちのスタイルを確立する取り組みは実践しやすく、成果を挙げやすいのではないだろうか。

サービス残業、長時間労働と聞いて思い浮かぶ業界の一つがコンピュータ業界。受託によるシステム開発を主に手掛けるアクシスでは、自社の考え方や「働き方」を採用前にしっかりと伝えている。
「当社では、残業はするな、8時間目いっぱい働くな、と言っています。私たちはお客様の悩み事を解決するのが仕事で、いつ依頼や相談があるかわかりません。働き過ぎて体も心も時間にも余裕がなければ、素早い対応は難しく、いい仕事はできませんからね」

平田社長は、業界自体が慢性的に残業をさせている現状に疑問を抱く。しかし、そうは言っても仕事が片付かなくて・・・。そんな声が聞こえてきそうだが、アクシスでは、日常的にほとんど残業をしない。しなくてすむ体制をとっているのだ。

SSE=セールス&システムエンジニア

アクシスには残業がない。そして営業マンもいない。SE=システムエンジニアが直接お客様から要望を伺い、スケジュールを組んで納期を決め、予算も含めて提案していく。残業をしなくてすむように自分自身で仕事を管理するわけだ。

「SEがお客様に直接関わり、お付き合いしていくうちにファンになってもらえれば、仕事はスムーズに進むし、次の仕事にもつながります。業者ではなく、パートナーとして一緒に課題解決をしていきたいと思ってもらえる存在になれればいいですね」と平田社長は言う。

新規契約を増やすことより、今お付き合いのあるお客様を大事にして、次の仕事を紹介してもらえるような流れを作ろうとすると、最も必要なのはコミュニケーション能力だということもわかってきた。

「以前は、コンピュータ関連の学校を出ていればそれで大丈夫だと思っていましたが、甘い考えでした。コミュニケーションが取れない人や論理的な思考ができない人も多く、試行錯誤する中でコミュニケーション能力を重視した結果、やっと人材が定着してきたんです」

アクシスとしての「働き方」が見えてきた

システム会社の一社員だった平田社長が起業したのは2002年。初めはお客様の会社へ出向く派遣型の仕事が主だったが、システム開発の醍醐味を追求するとやはり取り組みたいのは受託によるシステム開発。しかし、そこへの移行期は、経営的に苦しい時代でもあった。

苦しい時代を経て仕事がコンスタントに入るようになるにつれ、アクシスらしい「働き方」や必要とする人材像が明確になってきた。2016年からは新入社員の採用基準にも反映させ、より優れた人材の採用に乗り出し、自社独自の社員教育を徹底。軌道に乗り始めたここ3年間が勝負だと感じている。

「私たちは、極端に言うとプログラムを作ることが仕事ではありません。本当に大切なのは、お客様の悩みを解決するために、どれだけ真剣に取り組めるか。時にはお客様と意見を闘わせることもあるかもしれませんが、少々のことで落ち込むのではなく、説得できるだけの実力をつけて、良い関係を築いていってほしいのです」

システム開発の業界といえば、パソコン画面に向かって依頼通りに一人で黙々と作業をこなすイメージがぬぐえない。しかし平田社長はそういった今の業界のイメージを変えたいと思っている。

温もりのあるシステムを生み出す企業に

AI(人工知能)に取って代わられる職業。そんな未来予想が話題になっている。一見、システム開発という職業もAIに取って代わられる分野のように思われるが、それは違うと平田社長は言い切る。

「確かにシステム開発の技術はAIが得意とする分野ではあります。しかし、AIがどれだけ頑張っても、相手のために思いを巡らし、アイデアを出すような仕事はできません。そのような、人間だからこそできる仕事は、絶対なくならないのではないでしょうか。私たちはそこを大切にし、何かあったらアクシスへ頼もうと言ってもらえる会社になりたいですね」
どんなにデジタル化の時代になっても「人の心」無くして仕事は成り立たないのだ。

社員一人ひとりが自立し、助け合いながら、のびのびと仕事に取り組める環境を目指すアクシス。全社員の能力と個性が相乗効果を発揮し、人のつながりを大切にした温もりのあるシステム創りの仕組みを築き始めている。