社長の想い

すばやく作ってゆっくり育てる。小回りのいいウェブ制作サービス。

ウェブティ株式会社 
代表取締役 中西 充 氏

運営を重視し、生きたウェブサイトを作る

個人で起業した、小さなウェブ制作会社。というと地元でもおそらく相当な数の同業社があるはずだが、その中で「他とはほんの少し違う」スタンスを貫き、顧客の心をつかむ会社がある。

「ウェブティ」という社名の由来は、「ウェブ」+「アイデンティティ」。「自我をもった、生きたウェブサイトを作る」というのがその意図だ。
ホームページはパンフレットなどとは違って、制作したら終わりではなく、更新し続けることで価値が出てくるもの。しかし、作りっ放しで放置されているサイトも多く見かける。
「特に小さな会社やお店では、制作費を出すだけで精いっぱい。人員も足りず、その後の運営の部分にまで手間と費用を掛け続けるのはなかなか厳しいという事情があるんです」と、中西充社長は説明する。

ウェブティを創業した際に提案していたサービスのひとつに、「10万円~の初期費用+月額1万~の保守料金」というパックプランがある。まずはごく低料金で小さなサイトを開設し、公開しながら一緒にじっくり育てていきましょうという考え方に基づいたものだ。
当時から続く顧客との長い付き合い、そこからの紹介をメインに事業が広がったこともあり、クライアントはほとんどが地元の中小規模の企業・店舗。
小回りのいいサービスに徹するため、時間を掛けて多くのコンテンツを作り込んでいくような大型案件は、ごくわずかだという。

ウェブプロモーションを丸ごとサポート

とりわけ飲食店など一般客を相手にする店にとって、インターネットでの情報発信は非常に重要であるが、多くの店が、わかっていても対応できない悩みを抱えているという。
「例えばスタッフブログをやろうとしても、みんな本来の業務で手いっぱいですし、『パソコンに不慣れ』『文章を書くのが苦手』という人も少なくなく、続けていくのが難しいんですよね。パソコンのちょっとしたトラブルから更新作業ができなくなり、放置されてしまうケースもあります」。

中西さんはそういったお客さまの悩みに、ひとつひとつ対応してきた。ネット接続の不具合を直したり、更新が滞らないよう当番を決めたり、集客効果を上げるためにチラシなどを絡ませた展開を提案したりと、その内容は驚くほど幅広く、深く具体的である。
「こんなこと、制作会社の仕事の範囲ではないですよね。でも、実際お客さまが求めているのは、制作以外のサポートの部分もとても多いんです。まずそこを円滑にしないと、せっかくサイトを作ってもいかされません」。

ウェブティはいわば、お客さまのお店のウェブ担当・広報担当スタッフ。最初は月額の保守費用を負担に感じていたお客さまもみな、続けるうちに必ずこの価値を認めてくださるようになるという。

苦労している中小企業・個人の力になりたい

自身の性格について「一度ハマれば、とことんやるタイプ」と語る中西社長。
音楽好きで、ギターは講師を目指せるほどの腕前。20代後半で柔道を始めると、通常練習だけでは飽き足らず、ひとりで大学や高校の道場を訪ね回り、出稽古を申し込んだという。

ウェブに通じるようになったのも、趣味の音楽活動がきっかけ。曲を作って聴いてもらうために、独学でパソコン知識を身につけ、ホームページを作った。スキルはどんどん上がっていき、一方、当時就いていた福祉の仕事では将来をイメージできなかったため、「転職先を探すより起業したほうが早い」と、ウェブティを立ち上げた。

実績も知名度もない制作会社になかなか仕事は来なかったが、「石の上にも3年」。3年間はとにかく勉強と考え、せっせと研修を受けたり、人とのつながりを築いたりと、地道に根を張った。
「自分自身が名も知られず、お金もない小さな個人事業主だったから、自分と同じような境遇の人たちに自然と目が向きました。もちろん、大きな会社に営業に行っても相手にしてもらえないというのもありましたけど、苦労している零細な事業主に寄り添いたいという気持ちが強まっていったんです」。

ターゲットをピンポイントに絞り、その人たちが本当に求めるサービスを追求する。
「ラクに作って、ゆっくり育てる」・・・ありそうでなかったコンセプトが多くの人に受け入れられ、顧客は次第に増えていった。

世の中を知ることで、いい仕事ができる

個人事業として創業したのが2005年。3年後の2008年に法人化。業績が伸びるとともに社員の数も増え、ずいぶん会社らしい組織になった。
オフィスを訪ねると若い社員さんが丁寧に応対し、奥のデスクではスタッフ同士、モニターを囲んで楽しそうに相談しあっている。そんな社内の様子から、経営も人間関係も安定した、働きやすい環境であることが伝わってくる。

営業の仕事に加え、組織マネジメントの役割が増してきた中西社長は、人材育成について「仕事のやり方を教えることはもちろんですが、それだけではなく、人間教育の視点をもつようにしています」と話す。接客や電話応対もきちんと経験させ、どこに行ってもやっていける、自立した社会人を育てる。「世の中を知らなければ、いいデザインはできませんからね」というのが、その理由だ。

業務のほうは、以前にも増してコンサルティングの役割が求められるようになっているという。長くおつきあいのあるお客さまからは、今後の事業展開へのアドバイスを求められたり、新店舗のプロデュースができないかと相談を受けたりもするそうだ。
これというのも「中西さんに言えば、きっとなにか応えてくれる」という期待の証し。この信頼を武器に、次の10年に向けてさらなる扉を開いていく。